読書メモ『反脆弱性 – 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』

『反脆弱性 – 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』
著者:ナシーム・ニコラス・タレブ
訳:千葉 敏生、監修:望月 衛
ダイヤモンド社、2017 年

(今のところ上巻を読み終わったところで、まだ読んでる最中なんですがチマチマ書き始めてます。読み進めながら更新します。)

まず、一般に「脆弱性」というと「vulnerability」と訳すことが多いと思いますが、この本の原題は「antifragile」ですのでご注意を。

著者の主張は、「脆い」(fragile)という単語の逆の意味を表す単語は無い、つまり従来そのような概念は考えられてこなかったということです。したがってタイトルの antifragile は著者の造語です。

この本を読むまで、「脆い」(= 外力によって壊れやすい)の反対は「頑丈」「堅牢」「強固」など(= 外力によって壊れにくい)だと思っていました。しかし論理的には、「脆い」の反対は、外力によって、より良い状態になるもののはずだ、と著者は言います。
小包に「Fragile」と書いてあったら「取扱注意」という意味ですが、これの逆は「取扱に注意しなくていい」ではなく、「乱暴に取り扱って下さい」になるはずだということです。
そして、これから我々は「強固」よりも「反脆い」状態を目指すべきだという持論を、様々な観点から説いています。

ちょっと極端なことを言っているような感じもするので、面白くてのめり込む人と、なんだくだらねぇ、といって興味を持たない人と、両極端に分かれる本かも知れません。

主にビジネス向け(特にリスクマネジメント、危機管理、災害対策、BCM、レジリエンス、金融など)の本ではありますが、そっち方面でない方が読んでも面白いのではないかと思います。