チューニングのトレーニング方法の例

音楽やっててチューニングに自信がない人は、自分の音が周りと合っているのかが分からないことがあります。そういう人の多くは、おそらく「音程がピッタリ合っている」という状況を経験したことがない可能性があります(自分もかつてそうでした)。

その場合には、まず「音程がピッタリ合っている」というのはどういう状況なのかを、感覚として掴む必要があると思います。とりあえず音が出るタイプのチューナーを 2 台使って(1 台しか無かったら誰かに借りて)、次のような実験をしてみることをお勧めします。

まずチューナーを 2 台並べ、基準の周波数(例えば A=442Hz)を合わせて、両方のチューナーで同じ音を出します。次に、片方のチューナーの音程を、ゆっくり少しずつずらしてみます。すると音の中に少しずつ「ウワンワンワン〜」と唸るような感じが混ざってきて、音が濁ってきます。下の動画を見ていただけると何となく感じがわかるのではないかと思います。

サンプル動画1 <– クリックすると YouTube の動画が表示されます

これは完全五度(例えば Bb と F)や完全四度(Bb と Eb)でも同じです。

サンプル動画2

上のサンプル動画では見た目の分かりやすさのために iPad 2 台でやりましたが、片方を別のタイプのチューナーにしてもできます。

サンプル動画3

(このチューナーでは基準音の周波数を調整して音程を変えるしくみなので、液晶画面に「442」と表示された時に、左のチューナーと音程が一致しています。)

自分自身でチューナーを使ってこのように実験してみて、音程がピッタリ合った時のスッキリ感を体験してみてはいかがでしょうか。

 

もちろん、チューナーが鳴っている音を聞く場合と、自分が演奏している音を聞く場合とでは感覚が少し違いますので、まずチューナーで実験してみて、音程がピッタリ合っている感じをつかめたら、誰か同じパートの人に協力してもらって、これを自分自身で楽器を使って試してみることをお勧めします。Trombone 以外の楽器では、吹きながら音程を変えるのは難しいかも知れないので、一旦音を止めて管を抜くとか入れるとかの作業を繰り返しながら、音がスッキリするところを探し当てて、その時の感覚を覚えるようにするのが良いと思います。