音楽家向けの鍼治療を再び受けている話

以前に音楽家向けの鍼治療を受けた話と、それが結果的にはうまくいかなかった話を書きましたが、紆余曲折の末、結局また鍼治療を受け始めました。ただし以前にお世話になった先生とは別のところです。

最初に鍼治療を受け始めたとき、音楽家向けの鍼治療をしているところが 2 ヶ所見つかり、自宅からのアクセスの良さから品川の方にお世話になりました。その後あまり効果が無さそうということになって治療は中断したのですが、個人練習していても頬の震えが収まらず、この状態で練習を続けても意味がないような感じがしてきたので、ダメ元でもうひとつの方(練馬)に行ってみることにしました。

(現実問題として、タンギングがほとんでできなくなっていて、合奏でもほとんどまともに吹けない状態だったので、これ以上悪くはならないだろうという思いもありました。)

行ってみて驚いたのは、品川の先生と練馬の先生とで手法が全く異なることです。

品川の先生の場合、首から上に針を刺したことは一度もなく、一見全く関係無さそうな場所に針を打つのに、頬の震えや呼吸などに大きな変化が現れました。

これに対して練馬の先生の場合、耳の下や喉など、演奏に使う筋肉を直接刺激するような場所に針を打ち、しかも針に電極をつないで電気を数分間流します。手首や足首、背中などにも針を打ったり、お灸も使います。品川の先生の時と比べて即効性は少ないように感じますが、先生と相談しながら考えている治療方針に沿って、少しずつ結果が出てきているように思います。

念のために申し添えますが、どちらが良いとか悪いとかという話ではなく、どちらが今の自分の症状に合ってるかという話なのだろうと思います。

もうひとつの大きな違いは、品川の先生からは「ジストニア」という言葉を(たぶん)聞かなかったのに対して、練馬の先生は最初に状況を見たときから、これはジストニアだと明言されていたことです。

9 月下旬から概ね週一ペースで 7 回施術してもらっています。頬の震えに関しては、第三倍音の D くらいまでは概ね収まってきましたが、これより上の音域になると震えが目立つようになります。

またタンギングに関しては、特に短い音を吹こうとする時に、タンギングをすると息の流れが止まってしまうようで、ほとんど音になりません。先生の観察によると舌に余分な力が入りすぎているとのことで、舌のストレッチを取り入れつつ、比較的無理のない音域(第三倍音の F より下)で譜例 (1) のように四分音符を 60 BPM くらいで吹いてみて、様子を見ながら譜例 (2)、(3) というように少しずつ短くしていくというような練習をしています。

譜例 (1)

譜例 (2)

譜例 (3)

第二倍音あたりでは譜例 (3) のような吹き方ができますが、全体的に音量やイントネーションが安定しないので、安定的にできるようになってから、徐々に音域を広げていこうと思っています。

 

これと並行して、以前からお世話になっている Trombone の先生のレッスンも受けていて、ほぼ週一回くらいのペースで、奏法や音色をチェックしていただいています。いろいろ試行錯誤しながら何となく分かってきたのは、フリーバズ(楽器もマウスピースも使わずにバズィングすること)のときの力の入れ方(力を入れる方向や力加減)がちょうどいいんじゃないかということです(ただしフリーバズと楽器を吹く時とでは唇の振動する場所は違う)。フリーバズをやってる状態で楽器を当てると比較的いい音がするし、頬の震えも少ないことが多いので、フリーバズと楽器とを交互に繰り返すという練習も取り入れています。これも今は第三倍音より下だけで練習していて、様子を見ながら音域を上げていこうと思っています。

このような方法が良いのかどうかは正直よく分かりませんが、今のところは少しでも可能性を感じる方法をしばらく続けてみるしかないかなと。

 

品川の先生と違って、少ない施術回数での効果を期待するという感じでは無さそうなので、しばらく時間はかかると思いますし、先週の本番にも全く間に合わず、ほとんど何もできないまま本番を終えてしまいましたが、これからしばらく本番がないので、ある程度時間をかけるつもりで地道に治していこうと思います。

しかし、まあ何とも金のかかる体になってしまったものです。




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ウォームアップ・基礎練習用伴奏音声ファイル

どのくらい需要があるか分かりませんが、最近自分で個人練習に使っている音声ファイルとその元ファイルを晒します。

iPhone でチューナーアプリで基準音を鳴らしながらメトロノームアプリを使うのが面倒だったので、基準音とテンポを一緒に流す音声ファイルを作りました。

MuseScore4 で作った元ファイルと、そこからエクスポートした MP3 と MIDI ファイルがあります。

特に著作権がナニとか言いませんので、自己責任でご自由にお使いください。MuseScore4 とか MIDI を編集できるソフトをお持ちの方は、音色や音の長さなど、自分の好みに合わせて編集していただければと思います。

なお MP3 ファイルのピッチは A = 442 Hz です。MuseScore4 にはピッチを設定する機能がないようですが、再生するときにチューナーで確認したらそうなってました。

a) 半音階下降形

Bb から全音符で半音ずつ下降していくパターン。基準音のオクターブユニゾンの間に 4 度下の音 を鳴らしています。再生ボタンを押してから音を聴きながら楽器を構える時間をつくるために 8 拍のイントロを入れています。また、下降時に次の音を聴きながら準備するための繋ぎを 4 拍入れています。

 

b) Bb 全音符

ひたすら Bb のロングトーン 8 拍を繰り返すものです。Bb のオクターブユニゾンの間に F を鳴らしています。

 

c) F 全音符

上と同じ内容で 4 度下げたものです。

 




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音楽家向けの鍼治療を受けてみたけどやめた後の練習方法

以前に音楽家向けの鍼治療を受けた話を書きましたが、結果的にはうまくいきませんでした。

先生によると、現在のように吹き方に癖がついている状況だと、一時的に頬まわりの震えを抑えられても、すぐ再発する可能性が高いとのことで、現状では鍼による改善は見込めないのではないかとの事でした。そこで当面は奏法の修正(というかリハビリ)に専念することにしました。

今は、数年前にも Trombone の奏法改善でお世話になった先生に、概ね週に一度レッスンを受けており、現在の奏法や音色をチェックしてもらいながら、練習方法について助言をいただいていますが、何度かの試行錯誤を経て、いま取り組んでいるのは、図 1 のように、リップスラーでオクターブ上に上がり、上がった音を改めて吹き直すという練習です。

図 1

まず最初の Bb の立ち上がりが明瞭で、楽器がしっかり鳴っているかを確認します(これがうまくいかなかったら、リップスラーに移らずにやり直します)。

次に、リップスラーで上がるときに、アパチュアが図 2 のようなイメージで、正しい形のまま小さめにできたかどうか、息の圧力を同じタイミングで高められたかどうか、結果として良い音で正しい音程に上がれたかどうかを確認します(これがうまくいかなかったら、再び下の Bb からやり直します)。

図 2

これができたら、間を一瞬あけて上の Bb を吹き直し、同じ音が再び出るか、音の立ち上がりが明瞭になるかを確認します。これは今のところタンギング無しの方がうまくいきますが、ゆくゆくはタンギングしてもうまくできるように練習するつもりです。

このようなシンプルな音形の練習ですが、これがなかなか安定しなくて困っています。

最初の Bb に関しては、音が出ないということは無いのですが、良いアンブシュアになっているかどうかが分かりにくいと思います。リップスラーで上がった後で最初のアンブシュアが良くなかったと感じることもあります。

リップスラーで上がったときのアパチュアが図 2 のようにならず、図 3 のようになってしまうことがあります。原因はよく分かりませんが、どうも最初の Bb のときのアンブシュアが良くないと、余計なところに力が入ってしまって、上がったときにアンブシュアが崩れるような気がしています。

図 3

「リップスラー」とは言うものの、実際には唇よりも主に息や舌でコントロールするものだと思っているので、次の四つを同時に行うことを意識しながら練習しています。

  • アンブシュアのフォームを変えずにアパチュアを少し小さくする
  • 舌の真ん中あたりを僅かに上げる
  • 息の圧力をしっかり適度に上げる
  • 息の圧力に負けない程度に唇の周りに力を入れて、アンブシュアが崩れないようにする

かつてはこんな事をいちいち考えなくてもできたのに、今はこれらのうち一つでも忘れると音が外れたり、音色や音程が明らかにおかしくなります。

自分のアンブシュアがどうなっているか自分では見えませんし、測れるものでもないため、感覚を取り戻すまでこういう練習を繰り返して、うまくいかなかったらやり直し、うまくいったときの感じを掴んでいく必要があるだろうと思います。地道な作業です。

(2023/8/1 追記)

  • 今日のレッスンでいろいろ検討した結果、まず音色と、音が揺れないようにすることを重視し、タンギングや音の立ち上がりに関しては当面考えないことにするという方針にしました。また口に変な力が入るのは、息の量や圧力が足りない分を口で何とかカバーしようとしてしまっている可能性が高いため、上のようなアパチュアとかは意識せずに、息の流れに集中して練習することにしました。

(2023/8/2 追記)

  • 前日のレッスンで、ブレスの時にマウスピースを唇から離すように言われたの絵、個人練習でいろいろ試してみたところ、ブレスするときに上唇をマウスピースから離すようにしたら、比較的安定するようになった感じがします。上唇をマウスピースから離している間は、楽器を下顎で支えています。この方が、吹き始めた後も上唇が自由に動きやすいように感じます。



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音楽家向けの鍼治療を受けてみた話

楽器の吹き方が一向にコロナ前のような状況に戻らず、楽器を吹くことがほとんど楽しくない(たまに楽しい)という状況が 2 年以上続いていますが、どうも自分なりに試行錯誤している間に変な癖がついてしまったようで、唇の周りや頬の筋肉が震えるようになってきました。

具体的にいつ頃からこのような症状が現れたのか分からないのですが、4 月から Trombone でプロの方のレッスン(というかリハビリ)を受けるようになった時点では既に自覚していたので、3 ヶ月以上前から症状はあったと思います。

それでも吹奏楽団の本番は何とかしのいだ(というか相当サボった)のですが、オーケストラの本番を 2 週間後に控えたところで急に悪化して、ロングトーンが持続できなかったり、大して高くもない音を出せないような状況になりました。こんな状況でオケの練習に行っても意味が無いと思って、とりあえず直近の練習は欠席し、今さらエキストラなんか頼めないよなぁ、などと考えながら Web で少々調べたところ、どうもフォーカルジストニアという症状があるらしく、これに関連して音楽家向けの鍼治療があることを知りました。

自分がちょっと調べた範囲でも、次の 2 ヶ所が見つかりました。

これらのサイトに症例の動画がいくつか掲載されていますが、自分の症状もまさにこれだなと。高音域の方が比較的安定しているところまでクリソツです。

鍼は全く経験がないので若干の不安はありましたが、そんなことも言っていられず、とりあえず自宅から通いやすい場所ということで品川の方に連絡したところ、翌日に予約がとれたので、楽器(Euphonium)を持参して診てもらいました。

まず状況を説明した後に楽器で音階など簡単なフレーズを少し吹いてみて、触診で顔や首、肩、背中などの筋肉の状況を確認してから、治療方針を決め、鍼を刺すという流れになります。1 回の施術がだいたい 1 時間強くらいなので、

演奏などで状況確認 –> 施術 –> 再び演奏して状況確認 –> 施術 –> 再び演奏して状況確認

という感じです。

最初に状況を確認していただいた時点で、既に自覚している顔面の震えだけでなく、呼吸などにも問題がありそうだということでした。もちろん 1 回の施術でいきなり全て解決するわけではないので、ある程度時間はかかるのですが、一方で 6 月 11 日に本番を控えていることを伝え、本番までにできるだけ改善することを目指すという方針で進めていただくことにしました。

そして最初の施術ですが、鍼を刺したのは右の肩甲骨のあたりに 1 本、背骨の右側面に 1 本でした。「え?そこなの?」と思いましたが、鍼を抜いた後で少し吹いてみたら、予想以上に体の状態が変わっていてびっくりしました。施術前と同じように吹いたつもりなのに、楽器の鳴り方が明らかに変わっていました。アンブシュアの震えはむしろ以前より増えた感じがありました。

次に右肘の後ろに 1 本、右手の甲の親指と人差し指の間に 1 本打って、5 分ほどおき、鍼を抜いてから再び吹いてみたところ、息の立ち上がり(レスポンス)が明らかに良くなっていました。同じように吹いたつもりでしたが、先生からは音量が増えたと言われました。先生によると、肋骨が動きやすくなるように筋肉を緩めたとのことでした。ここまでで初回の診療は終了。

既にこれまで 3 回通っていて、それらの間に練習(カラオケボックスでの個人練習を含む)が数回ありましたが、施術のたびに異なる場所に鍼を刺して、いろいろな部分の状況を少しずつ変えているという感じです。ちなみにこれまで鍼を刺した場所は、腰、左右ふくらはぎ、左右の肩、右腕などです。事前の予想に反して、顔面には一本も打っていません。

これらの施術の間に行った練習では、部分的に症状が改善されたり、また戻ったりという状況が続きました。例えば高音域で倍音を低音側に外しやすくなったり、タンギング直後の音の立ち上がりが良くなったり悪くなったり、先週できなかったフレーズが難なく出来るようになったり、そういう状況のなかで、従来よりも慎重に体の状況を探りながら、姿勢やアンブシュアが乱れないように気をつけながら吹いているという感じです。

そんな状況でオーケストラの本番を迎えました。結果としては、「惑星」の Tenor Tuba ではソロでミス多発、ブラームス交響曲第 1 番の 1st Trombone は何とか無難に(大きなミスなく)吹ききりました。いろいろ不本意ではありますが、曲の流れを止めたり大穴を掘るような事故は回避できたので、まあ当面の目標をギリギリ達成できたというところでしょうか。「惑星」に関しては当日午前中のリハーサルで好感触だったので、本番でなぜあんなに崩れたのかが良く分かりません。治療中の不安定さが露呈したのかもしれません。

とりあえず目先の本番は乗り切ったので、これからしばらく時間をかける覚悟で、鍼治療とレッスン(リハビリ)の同時並行で取り組んでいきます。金かかるなぁ…..。

(追記:2023/06/22)

(追記:2023/06/22)

  • 昨日また施術に行ってきました。今回は両足の膝の内側と脛の内側に各 1 本(計 4 本)打って 10 分程度放置、右肩甲骨のまわりに 2 本打ちました。先生によると、今回は顔面の震えに直接影響するような施術はしておらず、どちらかというと首まわりの筋肉のバランスを調整する方向の施術だったようです。これでしばらく様子を見ます。

(追記:2023/07/24)

  • 先週施術していただいた際に先生と話したところで、施術によってこれ以上の改善を望むのは難しいだろうという結論となりました。理由は、現在の奏法に起因する問題(具体的にどのような問題なのかは不明)を口でカバーしようとしているような状態のため、施術によって一時的に口唇まわりの震えを抑えても、すぐ再発する可能性が高いと考えられるためです。このような理由から、施術を中止して奏法の修正に専念することにしました。

(追記:2023/7/31)

  • その後どのような練習をしているかを別の記事にしました。

 




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Euphonium / Trombone リハビリ経過

新型コロナウイルスによるパンデミックの影響で、全く練習できない期間が数ヶ月ありましたが、練習再開後もなかなか以前のような演奏ができないまま、現在に至っています。

練習再開からしばらくは、まあブランク明けはこんなもんだろう、という程度の認識でしたが、数ヶ月たってもなかなか好転せず、むしろどんどん下手になっていくようでした。

そんな中でもオーケストラ(自分の所属しているのとは別の団体)で演奏する機会を 2 度ほどいただいたり、吹奏楽やブラスバンドなどの本番もいくつかあったりしたので、ごまかしながら何とか凌いできましたが、原因を自分なりに考えて対策しようとするほど逆にうまくいかず、状況は悪化する一方でした。

特に、アンブシュアを支える筋力が落ちたのではないかと考えて、昨年 9 月からマウスピースでの buzzing の練習を毎日やるというのを数ヶ月続けてみましたが、それなりに気付きがあった一方で、楽器の演奏は改善できなかったので、いよいよ自力で改善できる見込みは無さそうだと考え、以前にお世話になっていた先生に再び連絡をとり、しばらくレッスンをお願いして矯正していくことにしました。

なお、症状は Euphonium でも Trombone でも変わらないのですが、Trombone の方が奏法の良くないところが分かりやすいので、レッスンは Trombone で受けています(Euphonium だと奏法が多少ずれていても楽器が響いてくれるので、アラが分かりにくい)。

まず、レッスン開始前の時点で自覚していた症状は次のとおり。

  • 大したことない音域(第四〜第五倍音)で音を外す(だいたい下に外れる)
  • 短い音が音にならない。例えばスタッカートの八分音符ひとつを p で吹こうとすると唇が振動しない。
  • 大したことないテンポで八分音符が続くフレーズを吹けない。タンギングのたびに唇の両脇から息が漏れて、音にならない。

四月の第一週からレッスンをスタートしましたが、これまで 4 回のレッスンの中で、だいたい次のようなことが分かってきました。

  • 息の量とスピードが足りない。この状態だと、近くでは音が出ていてるような感じがしても遠くに届かない。特にオケではまずい。
  • ベルの横から耳に入る音を聴きすぎる。本来は、楽器から出た音が壁などで反射してくる音を聴くのが良い。その結果として、少ない息で出ている音を良い音だと思ってしまい、息の少ない吹き方が定着してしまっている可能性がある。
  • 楽器の角度がやや上向きになっている。かつて奏法を矯正したときに、やや下向きに修正したのが元に戻ってしまっている。
  • アパチュアがやや閉じ気味になっている。本来は(自分の場合)もう少し開き気味にして、息を若干捨てるくらいになった方が良い(奏者本人には、かすれ気味の音に聴こえるくらいの方が、結果として良い音が出ている)。
  • コロナ前に比べて喉の奥が開いていない。

なぜそうなったのか原因はよく分かりません。コロナの影響で数ヶ月吹かない間に筋力が落ちたとか、加齢による筋力低下などが複合的に作用している可能性もあります。また、要因のひとつとして考えられるのは、マウスピースでの buzzing の練習を継続的にやったことで、息を使わない吹き方が定着してしまったのではないか、ということでした。

また、自分自身としては息が足りなくなっているという自覚はほとんどなく、息よりもアンブシュア(およびそれを支える筋力)の方が問題だと思っていましたが、根本原因は息の方にあるようでした。

これらを踏まえて、先生と相談しながら今後の練習方針を次のように決めました。

  • 楽器の角度に注意する。マウスピースを主に下あごで支える感じで、リムの上端が浮いてるくらいが良い。
  • マウスピースだけの buzzing を、アパチュアを閉じ過ぎずに、十分な息を使ってできるのを確認してから楽器を吹く。マウスピースだけで buzzing したときに音が上ずるような感じになったら、息が足りていないと考える。
  • 練習のときに自分の音色を気にしない。録音も聴かない方が良さそう。ただし音程や音色が揺れたり不安定になったりしていないかどうかは気にしながら吹く。
  • 変な癖がつくのを防ぐために、自宅で buzzing などの練習をしない。

なお先生によると、大人の生徒さんの良くないところは、あれこれ考えすぎる事だそうです。そういった意味では、こんなことを文章にすること自体が有害とも言えます。しかし自分の場合は何らかの形で言語化できないと腑に落ちない気がしますし、練習内容や結果に納得感が欲しいので、こういうプロセスが必要だと思っています。




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合奏専用眼鏡を投入

乱視プラス老眼のため、約 5 年前にデスクワーク用の中近両用4 年前に日常生活用の遠近両用眼鏡を作ってもらって以来、すっかり眼鏡オヤジが定着してきましたが、実は楽器を演奏するときの眼鏡選びにはずっと答えが見つかっていませんでした

どうしても楽器を演奏するときに、顔の角度がある程度動くんですよね。

もともと顔が若干下向きになる癖があるので、眼鏡をかけると指揮者がちょうど上側のフレームと重なって見にくくなります。それを防ぐために Euphonium や Baritone を吹くときには楽器と体の間にクッションを入れて、顔が少し上を向くように矯正しようとしたのですが、やはり演奏上あまり良くなさそうだという結論に落ち着きました。

また、楽譜の中で読みたいところが、ちょうど眼鏡の下側の老眼対策ゾーンに重なると、かなりぼやけてしまって、小さめの楽譜だとたまに読み間違えるようになりました。

3 年近く前には「演奏用に新しく眼鏡を作るのもちょっとやり過ぎな感じもします」などと思っていたのですが、乱視が進行したのか老眼が進行したのか(もしくは両方か)、最近特に楽譜の見間違えによるミスが増えてきました(もちろん楽譜以外の理由による凡ミスもあります)。そこで思い切って合奏専用眼鏡を作ることにしました。

楽譜を持って眼鏡屋に行き、合奏のときの譜面台の場所を想定して楽譜を置いた状態で乱視矯正が最適になるように調整してもらい、老眼対策は捨てて乱視対策一本にしました。

フレームについてはアンダーリムのものもいくつか試しましたが、結局のところ今回選んだ丸形のものの方が、縦方向の視界が広いようでした。丸眼鏡というと古臭い印象になるかと思いましたが、こちらはデザインのせいか色のおかげか、さほど古臭い感じはしないと思いました(まあ主観ですが)。

 

これまで作ってもらったときはもっと納期が長かったので、今回もそれなりに時間がかかると覚悟していましたが、今回は遠近両用や中近両用ではないので時間がかからないらしく、超短納期でした。

眼鏡屋に行ったのは水曜日でしたが、金曜日には仕上がるとの事だったので、宅急便での配達をお願いし、土曜日の午前中に届きました。

こんな写真では伝わらないと思いますが、エアキャップを止めるテープを切るのがもったいないくらい、とても丁寧に梱包されて届きました。結局切りましたけどね。

 

午後から吹奏楽団の練習だったので、早速実戦投入しました。

期待どおり、顔の角度が多少変わっても、楽譜全体がはっきり見えます。逆に、楽譜以外はほとんど全て、少しボケて見えます。くっきり見えるのは一列前の人くらいまででしょうか。これは想定していたとおりです。

当然ながら指揮者の顔もあまりはっきり見えません(表情くらいは分かります)。指揮者の先生方には申し訳ありませんが、先生方の顔がはっきり見えることはあまり重要ではないので、良しとします。

 

今日の合奏全体を通して、楽譜が見にくいということは全くありませんでした。なかなか良さげなので、ブラスバンドやオーケストラでも早く試してみたいところです。

眼鏡の選択肢が増えると、人生がさらに楽しくなりますね。



音楽の現場におけるコロナウイルス感染に関するリスクアセスメント結果の要点(フライブルク音楽医療研究所の論文から)

以下に記述する内容は、フライブルク音楽医学研究所(注 1)の Claudia Spahn 教授らが発表した論文『RISK ASSESSMENT OF A CORONAVIRUS INFECTION IN THE FIELD OF MUSIC』(5 月 19 日改訂版)の英訳版(注 2)から、自分が関心のある場所をピックアップしたものです。

自分自身の作業時間や英語力との兼ね合いと、原著者の翻訳権の観点から、全訳は行わず、自分自身の活動と関連が深い部分のみ、スピード重視で要約と意訳を行っています。したがって正確さについては責任を持てませんのでご了承ください。

Introduction (まえがき)

この論文は、感染拡大防止に関する政府や保健当局などによる規則は全ての音楽家に適用されるという前提で、音楽の現場における判断のための、より具体的な情報やガイダンスを提供するために書かれている。(3 ページ)

この論文には、2020 年 5 月 5 日にバンベルク交響楽団によって行われた実験(注 3)を元にした研究の結果が含まれている。この実験における計測はTintschl BioEnergie- および Strömungstechnik AG といった企業に委託された。(4 ページ)

1. Transmission Pathways of SARS-CoV-2 (SARS-CoV-2 の感染経路)

これまでの研究から、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は飛沫(droplet)またはエアロゾル(aerosols)を通じて感染しうることが知られている。接触感染も起こりうる。ロベルト・コッホ研究所の研究では、コロナウイルスの RNA を含むエアロゾルが、感染者が吐いた息のサンプルか、感染者がいた部屋の空気から検出されている。また、唾液や気道内分泌液(respiratory secretions)も感染の媒体となる可能性がある。(8 ページ)

2. Specific Risk Aspects in the Field of Music (音楽の現場における具体的なリスクの観点)

2.1 Systemic Possibilities for Risk Reduction in the Field of Music (音楽の現場におけるリスク低減のための体系的な可能性)

b.) Parameters of Room & Space / Air & Ventilation / Duration (部屋・空間、空気・換気、時間のパラメーター)

これまでの疫学的知見から、部屋、空調、および人の集団にさらされている時間の長さが、感染リスクに対して決定的な(decisive)影響があると考えられている。(12 〜 13 ページ)

歌や演奏が閉じた空間で行われる場合、定期的かつ徹底的な(thorough)換気が、リスク低減の重要なファクターとなるようである。空調装置による換気は、エアロゾルからの感染リスクを減らすと推測される。(13 ページ)

エアロゾルは、たとえ窓が閉まっていても、おおよそ換気回数(注 4)0.5 〜 2/h 程度の自然換気によって除去される。例えばコンサートホールなどの空調装置(HVAC)については、換気回数はおおむね 4 〜 8/h である(注 5)。(13 〜 14 ページ)

リハーサルを短時間(例えば 15 分程度)(注 6)にし、換気のための休憩を入れることは、恐らくリスクを低減させる。(14 ページ)

2.2 Vocal and Instrument-specific Risk Assessment (歌唱および楽器に特化したリスクアセスメント)

2.2.1 Vocal (歌唱)

一般に、飛沫はサイズが大きいので最大でも 1m 以上飛ばずに落ちる。これが日常生活において最低 1.5m 離れろというルールの根拠になっている。声に関する生理学的知見から、発声によってこれを超える空気の動きは起こらないと考えられている。これは最近バンベルク交響楽団で実施された計測でも確認された。破裂音や摩擦音のような子音を伴う強いアーティキュレーションにおいて、わずかな乱気流は見られたが、歌手から 2m 離れた場所では空気の動きは検出されなかった。したがって強いアーティキュレーションであっても、2m 離れれば飛沫感染を防止できると考えられる(注 7)。(16 ページ)

今のところ、歌唱中のエアロゾルに関する科学的研究は行われていないが、基本的に、休んでいる時や話す時と同様に、歌唱によってウイルスを運ぶエアロゾルが生成されると想定すべきである。歌うときに息を深く吸うことによって感染リスクがどのくらい高まるかは、まだ科学的に調査されていない。(17 ページ)

いくつかの異なる合唱団で、リハーサルや宗教的行事の後に新型コロナウイルスの感染が何度か報告されている。これらの例でエアロゾル感染が疑われているが、他のファクターが影響している可能性もある。(19 〜 20 ページ)

とても広い部屋を使うか、こまめな換気を行うこと、適切な空調を用いることが、エアロゾル感染のリスクを低減するために重要である。リハーサルは 15 分以内に区切って、休憩時間に換気を行うことも、リスク低減につながる。飛沫感染をなくすために、ソーシャルディスタンスを保つルールを合唱においても守り、休憩時間にはフェイスマスクを付けるべきである。休憩時間においても、手の接触や、楽譜の配布などにおける接触を避けるよう注意すべきである。(20 ページ)

2.2.2 Wind Instrument Playing (管楽器の演奏)

フルートを除けば、唇やリードの振動で音を発生させるため、歌唱に比べると単位時間あたりに吐出される空気の量は少ない。バンベルク交響楽団における最新の計測もこれを裏付けている。(22 ページ)

金管楽器およびリードを使う木管楽器では、口と楽器との間から空気が漏れないため、演奏による直接的な飛沫感染は発生しない。(22 ページ)

フルートでは、空気が演奏者の口から環境へ直接吐き出されるため、飛沫が飛ぶ可能性があるが、バンベルク交響楽団における計測では、2m 離れた場所で空気の動きが検出されなかったので、これだけ離れていれば飛沫感染が発生する可能性はとても少ない。(23 ページ)

管楽器の内側では呼気が凝結して水になるため、呼気に含まれるエアロゾルはかなり減少する。感染者の楽器のウォーターキイから排出される水には、ウイルスが含まれている可能性がある。ただしこの水にどのくらいの量のウイルスが含まれるかは計測されていない。(23 ページ)

物理的な推測として、管楽器の内側にエアロゾルの粒子が付着することによって、環境に排出されるエアロゾルを減少させるフィルターの役割を果たす可能性があるが、その効果は計測されていない。(24 ページ)

明確な証拠がない限りは、透明な保護具や密に織られた絹布を金管楽器のベルの前に置くことを推奨する意見もある。木管楽器のベルを覆うような方法は、途中のキーホールから空気が漏れることから、効果的ではない。(24 ページ)

演奏者が息を深く吸うことによって感染リスクがどのくらい高まるかは、まだ科学的に調査されていない。(24ページ)

我々の知る限り、管楽器の演奏による呼気中のウイルス濃度を計測した例はない。また、管楽器の中を通ることによってウイルスがどのくらい減るかも分かっていない。(25 ページ)

最新の計測結果から、我々が 4 月 25 日に示した最初のリスクアセスメントで述べたような 3 〜 5m という距離をとることは不要であり、最小の距離としては 2m で十分であると考えられる。この距離が守られれば、飛沫感染が発生する可能性は非常に低い。(25 ページ)

管楽器の中に溜まった水を捨てるときは、床に落とさず、容器に集めるか紙に吸収させることを推奨する。楽器の中をクリアにするために息を吹き込むべきではない。(25 ページ)

管楽器の中に溜まった水に触れる場合や、ホルンなどで管楽器の内側に触れる場合は、手を清潔に保つよう、石鹸を使って 30 秒以上手を洗うなど、特に注意が必要である。(25 〜 26 ページ)

2.2.3 Other Instruments (その他の楽器)

鍵盤楽器を演奏する場合は、演奏前に必ず(石鹸を使って、必要に応じて消毒液を使って)手を少なくとも 30 秒洗わなければならない。加えて、鍵盤も演奏前後にクリーニングクロスを使って消毒すべきである。(28 ページ)

弦楽器や打楽器も含めて楽器の受け渡しや共有は避けるべきである。(29 ページ)

アンサンブルなどで管楽器を演奏しない音楽家は、エアロゾル感染のリスクを低減するために、フェイスマスクなどを装着すべきである。(29 ページ)

3. Risk Management (リスクマネジメント)

効果的なリスクマネジメントは通常、結果が生じる可能性に関する詳細なリスク分析と、リスク低減のための手法の効果に関する知識を必要とするが、新型コロナウイルスの感染に関しては不明な点が多いため、現時点ではリスクマネジメントは未知数の多い方程式となっている。これらの未知数によって、ゴールに対する期待の違い(感染者率 vs. 音楽文化の維持)や個人の態度の違い(リスクを犯すか、リスクを避けるか)が生まれる余地ができている。全ての個人が、自分がどの程度リスクを犯すかを自分自身で決める権利を持つべきである。我々は科学者として、これらの未知数をできるだけ既知の変数に変えていく手助けをしたい。(32 ページ)

現時点では科学的に確認された知見が不十分なため、我々はリスクを過小評価するのではなく、過大評価する方向に間違えなければならない。この方法で、リスク低減策を組み合わせることによって、総合的な感染リスクを可能な限り小さくできる。しかしながら、「ALARP」の原則(As Low as Reasonably Practicable :合理的かつ実行可能である限り低く)によって、定量化できない残余リスクが存在し得ることを明確に指摘しなければならない。

以上

【注釈】

  1. Freiburger Institut für Musikermedizin https://www.uniklinik-freiburg.de/musikermedizin.html
  2. Spahn, C. & Richter, B. (2020). RISK ASSESSMENT OF A CORONAVIRUS INFECTION IN THE FIELD OF MUSIC. (Swope, S. & Moss, K., Trans.). Retrieved June 13, 2020 from The Hochschule für Musik Freiburg website: https://www.mh-freiburg.de/fileadmin/Downloads/Allgemeines/engl._Risk_AssessmentCoronaMusicSpahnRichter19.5.2020.pdf
  3. Bamberger Symphoniker: Wissenschaftler messen Aerosolausstoß: https://www.br.de/nachrichten/bayern/bamberger-symphoniker-wissenschaftler-messen-aerosolausstoss,Ry6T6OU?UTM_Name=Web-Share&UTM_Source=Link&UTM_Medium=Link&fbclid=IwAR3lagiezP-3hkxx8Y27PCrkK6Qxtsv-gTUKR0z_E1ONIQ41ess8ZwjP2iY
  4. 「換気回数」とは、自然換気や空調などによる 1 時間あたりの空気の流入量(体積)を、その部屋の容積で割った値です。1 時間の間に換気を行う回数だと誤解されることがあるのでご注意下さい。
  5. この部分に関しては「vis」をどう訳していいか分からず、訳にイマイチ自信がありません。原文は次のようになっています。「Aerosols are removed by way of natural ventilation vis the exchange of air in the range of approx. 0.5–2/h even with closed windows; for HVAC, e.g., in concert halls or performance halls, the air exchange rate is approx. 4-8/h」
  6. 時間に関してはロベルト・コッホ研究所から 4 月 16 日に発表された論文に記述があるようですが、まだ読んでいません。…..っていうかドイツ語なので(以下略)。
  7. 4 月 25 日に公開された前版においては 3 〜 5m 程度離れることを推奨していましたが、現在はそこまでは必要ないとの結論に達しています。

 


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解説記事

  • 日経ビジネス『緊急事態宣言解除「現状で確実に言えること」を専門家に聞く – 分子ウイルス学、免疫学研究者・峰宗太郎氏インタビュー(その1)』(山中 浩之)(2020/05/27)
    https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00164/052600001/
  • 日経ビジネス『専門家に根掘り葉掘り!新型コロナの薬・ワクチン・検査 – 分子ウイルス学、免疫学研究者・峰宗太郎氏インタビュー(その2)』(山中 浩之)(2020/05/28)
    https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00164/052700002/
  • 日経ビジネス『神風は吹かない、でも日本は負けないよ – 分子ウイルス学、免疫学研究者・峰宗太郎氏インタビュー(その3)』(山中 浩之)(2020/05/29)
    https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00164/052800003/

反省会(田園都市フィルハーモニー管弦楽団 第 16 回定期演奏会 2018.10.7)

エキストラで参加させていただいた田園都市フィルハーモニー管弦楽団での演奏会の録音をいただいたので反省会など。
最近は録音の CD ができる前に電子データで録音を聴けることが多いので、演奏した時の記憶が薄れる前に聴けて良いですね。

「大学祝典序曲」と「幻想序曲『ロミオとジュリエット』」では 1st を担当させていただきました。いずれも少ない練習回数で急ごしらえではありましたが、メンバーの皆様に致命的な迷惑をかけずに一人分の役目を果たせたという意味では及第点かなと思いました。
「大学祝典序曲」は当日のリハーサルで裏打ちと噛み合わず慌てたところがありましたが、本番では問題なく無難に進行 (^_^) 。全体的にバランスも悪くなく、でしゃばり過ぎていないがちゃんと聴こえているという感じですが、欲を言えば Trb. セクションとしてのまとまりはイマイチな感じで今後の反省点かなと思いました。

個人的に最も難しかったのは『ロミオ〜』で、本番当日までいろいろ不安が拭えませんでしたが、始まってみると本番で最も楽しめたのはこの曲だったかもしれません。練習で一度も間違えなかったところで凡ミスやらかしましたが(14:02 付近)、いきなりフォルテで一発出るところも、変則的なリズムで普段だったらビビりそうなところも迷わず行けた不思議な感覚がありました。これはおそらく結構飛ばしてた金管セクションの皆様のサウンドと、練習段階から始まっていた金井先生の雰囲気づくりのおかげだったのだろうと思います。ある意味、金井先生の術中にうまくハマれた感じがします。
そう思うと前述の凡ミスと、最後の最後でタイミングを探ってしまったのが残念でなりません。最後の音は金井先生とオケの間合いをつかめなかったために一瞬迷いました。あれは迷わずキメたかったところでした。

ドヴォルザークの交響曲第 8 番では普段めったにやらない 2nd を担当させていただいたので、そもそも自分がうまく 2nd にハマれるのかという不安が若干ありましたが、本番までには何とか 1st に追随して自分の居場所を見つけることができました。
録音を聴いてみると Bass Trombone が意外とワイルドに鳴らしてたので(本番中は隣がこんなに鳴っているとは感じていなかった)、もうちょっと自分も鳴らすべきだったかなとか、まだまだ周りを聴けてないないな、などと反省しましたが、まあ全体的には悪くなかったのではないかと思いますし、数少ないメロディラインにはそれなりにメッセージを込める的な吹き方もできたので、自分自身も楽しめた本番でした。

金井先生の棒楽しかったなぁ。

Trombone 基礎レッスン(2016.1.17)

今日は意外な展開があったので、久々にレッスンの状況を記録しておこうと思う。

前回(2016.1.9)の Euphonium でのレッスンにおける先生との会話の中で、Trombone の時も現在 Euphonium で使っているマウスピース(Art’s Opus)を使ってみたらどうかという気付きがあった。現在 Trombone で使っている Walküre HY7 は高音域でのミスが少なく、唇周りの筋力的に楽な反面、若干の窮屈さを感じるようになってきた。使い始めた当初は気にならなかったのだが、最近は息が入りにくいと感じることも増えた。

そこで今回のレッスン(Trombone)では最初から Art’s Opus を使ってみた。最初の音階練習から全体的に安定して吹けた(むしろ Euphonium の時よりも安定していた)。リップスラーでも全体的にムラなく鳴りやすかった。Melodious Etudes では高音域が若干苦しかったが、唇の上下方向の力を強めにして、その圧力に負けないように腹筋で息の圧力を上げるようにしたら、キツい中でもそれなりに高音域が出るようになった。

レッスン後の四重奏でも引き続き同じマウスピースで通したが、キツいながら 1st パートを吹ききれた。音色もかなり変わり、Walküre の時よりも合わせやすい音色になったという評価だった(自分では自分の音色が分からないので、2nd パートにいた先生からの評価)。あとはオーケストラの合奏で使い物になるかどうか、次回の合奏でテストしたいと思う。

ここ数年、吹き方が進歩するにつれてマウスピースとの相性が変わるので、なかなか落ち着かなくて困るが、今回の変化については、マウスピースに頼らずにアンブシュアを自分で作ることを、従来に比べたら意識できるようになったということではないかと思う。

反省会(会社オケ 2015.10.4)

演奏会本番ライブ録音 CD が届いたので個人的反省会など。

  • 演奏会の幕開けの音を外した。たいして難しい音ではなかった(F#)が、冒頭から 4 小節間くらい全然音がハマらなかった。原因はおそらく昼食の量。おにぎり 1 個少なくすべきだった。あの時もさほど沢山食べた訳ではなかったが、リハーサルと本番で腹の中の状況が違いすぎて、腹筋に力を入れた時の圧力のかかり方が変わったのだと思う。この感覚を修正するのに 4〜8 小節かかった。腹筋での支えを重視する吹き方になった分、この辺の感覚が若干シビアになったのかも知れない。
  • ダッタン人では遂に最後まで滑舌の悪さが改善できなかった。今後の課題。
  • ダッタン人の終盤はステージ上で感じてた以上に崩壊してた。自分が休みの間に既に崩壊に向かって走り始めていて、自分にはどうする事も出来なかったが、あれは無いなぁ (^_^; 。
  • チャイコフスキーでは存在感で Tuba に負けた感じがする。音量の問題ではなく鳴り方。力みが入って音が細くなったかも知れない。ダッタン人でも音量を上げようと思ったあまり自滅した箇所があった。指揮者から音量を求められても、場合によっては間に受けずにスルーすることを真面目に考えなければならないかも知れない。
  • チャイコフスキーの第 3 楽章は、録音を聴いた限りでは、自分の音も意外とソレっぽい雰囲気に聴こえる。こういうのはちょっと嬉しい。
  • Trb. セクションとしてハーモニーを聴かせたいところで、自分の音だけが目立ちすぎているような気がする(特にチャイコフスキーの第 4 楽章)。パート練習を重ねれば何とかなったのか、もしくは音色の問題なのか、これも解決したい課題。