所属オケで「展覧会の絵」の Bydlo のソロを担当することになったので、すっかり私にとって Euphonium 駆け込み寺となっている安東京平先生にレッスンをお願いしてきました。Euphonium 奏者にとっては定番的なソロですが、私にとってはイマイチ掴みどころが無く悶々としていたところ、先生といろいろ相談しながら作りたいイメージの方向が見えてきました。安東先生のレッスンは短時間の中でたくさんの新しい視点を下さるので大変勉強になります。
以下、レッスン直後に近所のミスドで打ち込んだ備忘録です。
ソロのレッスンに入る前に基礎練習
- 弦楽器で弦が最もよく響いているときのボウイングのイメージを持つ。弦の動きが小さすぎて音が止まるわけでもなく、弦が走りすぎて滑って鳴らないわけでもなく、ちょうどいい速さと強さでボウイングできている感じを味わいながら吹く。
- 音階を吹くときに一つ一つの音を置きに行くと作為的な感じがするので、音が自然に本来の場所に収まっていく感じを目指す。そのためには考えながら吹くよりも感覚重視にしたほうが良さそう(効果には個人差があります)。
ソロのレッスン
- まず冒頭の弦楽器の伴奏を吹いてみてからソロを吹く練習をしてみる。八分音符の伴奏の感じをつかんで、それに乗っかってメロディを吹くことで、表拍に自然にウェイトを乗せる。
- 先生に伴奏パートを吹いてもらってソロを吹いたときに、伴奏より先に行ってしまう場合があることに気づいた。pesante の感じを出すためには絶対に弦の伴奏より先走らないように気をつけたい。できればチェロの右手を見ながら吹きたい。
- 2 –> 1 のフィンガリングは意外と曲者なので、バルブの切り替えのタイミングと息とビッタリ合わせることを特に意識して狙う。5、6 小節目の Cis –> Gis は Cis で息の流れをしっかり作って Gis で息を抜かないように意識するとうまくいきそう(効果には個人差があります)。
- 14 〜 17 小節目は伴奏のコードの変わり方を味わいながら、そこに上手く乗っかる(伴奏パートを吹けるように練習しておこう)。
- 18 〜 20 小節目はソロのメロディとしては終わりなので収まっていく方向ではあるが、曲としては tutti に向かって盛り上がっていくところなので、収めていく感じと盛り上がっていく感じを両立させる必要がある。音量は若干絞りつつ息のエネルギーは抜かないというようなイメージが良さそう(効果には個人差があります)。
- [42] から弦が tutti でメロディを弾くときのボウイングを観察して真似てみよう。
以下、マニア向け情報
ところで、「展覧会の絵」の CD はいろいろ出てますが、Euphonium 吹きとしては Bydlo のソロを誰が演奏しているか知りたいですよね。CD のパッケージにはそんなことまでいちいち書かれていないので分かりませんが、安東先生がお持ちの CD では次のようになっております(敬称略)。
- Paavo Jarvi 指揮 NHK 交響楽団(斉藤充) <– Apple Music に有り〼
- Andrea Battistoni 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団(安東京平) <– Apple Music に有り〼
- 秋山和慶指揮 東京交響楽団(外囿祥一朗) <– Apple Music に見当たらず
ちなみに安東先生が演奏している CD はこちら(安東先生の iPhone スクショより (^_^; )。