「Maestoso」という指示を見たときにどうするか

先日の某楽団の練習でふと考えたことで、特に結論もオチもありません。

譜面に「Maestoso」という指示があるときに、自分がどうするかというと、自分なりの Maestoso のイメージで演奏してるだけなんですよね。その「自分なりの Maestoso のイメージ」というのは、過去に経験した曲の中で「Maestoso」と書かれた部分でとういう感じで演奏したか、の積み重ねだったりします。恐らく中学生や高校生の時に演奏した多数の吹奏楽曲の影響が大きいのだろうと思いますが、具体的にどういう曲の影響を受けているのかのかは、正直よくわかりません。

日本の音楽教育では確か「荘厳に、堂々と」などと訳すように決まってたと思います。しかし、そもそも「荘厳」ってどんなの?っていうのも人によって違うんですよね。普段まず使わない表現だからなおさら……..。あらためて辞書で調べてみたら、読み方から「そうごん」と「しょうごん」とあって、それぞれ意味が違うんですね。

こんな状況で「荘厳」という言葉からどういうものを連想するか。バッキンガム宮殿を連想する人とタージマハルを連想する人とでは、違ったイメージの演奏になるかもしれません。イタリア人の Maestoso とアメリカ人の Maestoso も違うかもしれないわけです。私なんぞは以前に唐招提寺の襖絵(東山魁夷作)を見たときの印象を不意に思い出したりするので、もはや説明不能な状況に….。

結局は演奏しながら他の奏者のふるまいを感じたり、演奏するたびに奏者どうしで話したり、指揮者や聞き手からフィードバックを受けたりしながら、その曲における Maestoso を作っていかなければならないのでしょうね。もちろん他の表現についても、例えば stringendo という指示を見たときに、どのへんからどうやって仕掛けていくかとか、というようなことも同様なんだろうなと。

ああ何か当たり前のことを書くために無駄なデータ通信を発生させてしまった。

(写真は本文とは関係ありません。)

 




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やっぱり書き順って大事ですよね

子供の頃に学校で字を習う時、正しい書き順で書くように教えられました。

(今どきの学校でどのような教え方になっているのかは知りませんが。)

確かに書き順を間違えると字の形が変わったりバランスが崩れたりして、正しい書き順で書いたほうが明らかにきれいな字になるので、私自身は今でも、字を書くときには正しい書き順を意識しています。

話は変わりますが、7 年ほど前、クレジットカードを利用する場面が増えてくるにつれて、署名に時間がかかることが煩わしいと思うようになってきました。当時は自分のフルネーム(漢字 4 文字)をそのままクレジットカードのサインに使っていたのですが、外国人がサラサラっと一瞬で署名する場面を度々見てきた影響もあって、漢字 4 文字を書くのがとても面倒な作業に思えてきました。

とはいえカッチョいいサインを自分で考えつく訳もなく、どうしようかと思っていたら「署名ドットコム」というところで自分の署名をデザインしてくれることを知り、早速お願いしました。

 

署名ドットコム: https://www.syomei.com/

 

依頼してから 2 週間弱で、自分のためにデザインされた署名と練習用シートが届きました(この間に 1 回、最初の案が期待していたイメージと違ったため作り直しをお願いしています)。良さげなサインができたので、きれいにサラッと書けるように何度も練習したのですが、なかなかいただいたデザインのようにきれいになりません。特に最初の「K」の形がなかなかまとまりません。

まあ、やっぱりデザイナーが描いた通りにはいかないよな、と見切りをつけ、それでも漢字 4 文字書くよりはかなり早く書けるようになりましたので、有効期限などで切り替えられたカードから、新しい署名に順次切り替えていきました。

 

その後、クレジットカードが IC 化されるとともに、署名から暗証番号に切り替わってきたり、カードと紐付けられた非接触 IC カードを使うことが増えたりした影響で、署名をする機会は激減しました。使わなければ当然下手になっていきます。ところが今日、重要な契約書にサインする機会があり、しかもクレジットカードの伝票と違って手元に残る書類なので、きれいに署名したいと思い、あらためて署名の練習をすることにしました(なんか本末転倒のような気もします)。

そこで久しぶりに署名の練習シートを見てみたら、問題の「K」の部分は次のようになっています(数字は書き順)。

私はアルファベットの K を書く要領で、「2」の部分は右上から反時計回りに書いていたのですが、よく見ると「2」の吹き出しは下の方を指しています。あらためて他の部分を見てみると、書き順を表す数字の吹き出しは全て、書き始める箇所を指しています。

これはもしかして下から書き始めるのか?と思って、試しに「2」の部分を下から時計回りにぐるっと右上に向かって書いてみたら、従来よりもきれいにキマりました。ここ間違えて覚えてたんですね。

縦線なら上から下に、横線なら(右利きの場合)左から右に向かって引いたほうが書きやすいのと同じように、弧を描くなら時計回りのほうが書きやすいわけです。サインをデザインしてくださった方が、せっかくそういう特性を考慮してデザインしてくれていたのに、私がそれを汲み取れていなかったんですね……。

そういう訳で正しい書き順で少し練習した後、無事に契約書にサインさせていただきました。

 

やっぱり書き順って大事ですよね。

Abema News の AI 字幕でアナウンサーの技術に気づかされた

もともと私はテレビを全く見ないのですが、最近は Abema TV を見ることが増えてきました。だいたい食事をしながら Abema News を見ることが多いのですが、画面の下に「AI ポン」によるリアルタイム字幕が表示されていて、これがなかなか健闘しているなぁ、という印象を受けています。

(参考記事: ビジネス + IT「テレビ局3社が語る「自動字幕」の裏側 AbemaのAIポンはすでに実用レベル?」)
https://www.sbbit.jp/article/cont1/36795#head2

 

番組の内容や話者によってはうまく行かないこともありますし、ネットでも結構酷評されている記事が目立ちますが、ニュース番組ではかなり正確にテキスト化されていると思います。

「けやきヒルズ」ではアナウンサーとゲストコメンテーターとの対話がありますが、コメンテーターが話しているときよりもアナウンサーが話しているときのほうが、誤変換がかなり減るように思います。こういう状況をみることで、いかにアナウンサーが正確に、はっきり話すように訓練されているか、ということが改めて分かりました。

いま見ておくべき災害の記憶(牡鹿半島)

宮城県、牡鹿半島のコンビニの駐車場に残っていた「HELP」の文字。

 

近くに「日赤病院」「出産」とも書かれている。

 

交通路が寸断されたこの地で、必死の思いでヘリコプターに向かって助けを求めた跡。
広角レンズを持ってこなかったことを激しく後悔した。こういう経験をするから、次は後悔しないようにと考えるので、どうしても荷物が増える。

自分がここを訪れたのは 2015 年 8 月 12 日。鮎川に向かう途中だったと思う。既に震災から 4 年と 5 ヶ月が過ぎ、ペンキもすり減ってきている。別に保存されている訳でもなく、普通に車が停められているので、そのうち消えて無くなってしまうのだろうと思う。

とりあえず写真に収めてはみたものの、やはり現場で現物を見たときの印象は再現できない。こういうのは現場に立って、当時の状況に思いを馳せることが大事なのではないかと思う。