この本は Claude Gordon の『Brass Playing is No Harder Than Deep Breathing』という本の邦訳に、杉山先生による考察が加えられた本のようで、私にとって非常に多くの示唆が含まれていました。特に金管楽器を演奏するうえで最も基本的な部分である、唇の使い方と息については、私自身のこれまでの奏法と全く違うことや、これまで考えることすらなかったことなど(中には「本当にそうなのか?」と疑いたくなるようなものも含めて)多くの記述がありました。
しかしながら、この本は文章による説明が中心なので、この本を読むと当然ながら具体的な練習方法を知りたくなりますし、仕事の影響からか、正しく理解するためにはオリジナルを読むべき(もしくは、オリジナルを読んだほうがより深く理解できる)と考える癖みたいなのがあって、オリジナルの『Brass Playing is No Harder Than Deep Breathing』を Sheetmusic Plus で購入しました。
届いた現物を見ると、『Brass Playing is No Harder Than Deep Breathing』の本文は 35 ページしかありません。判型が違うとはいえ、杉山先生の本が 133 ページもあったので、対象的な薄さにちょっと驚きましたが、やはり読んでみると、原文を読んでわかるニュアンスみたいなのもあって、より腑に落ちる感じがありました(杉山先生の訳が悪いという意味ではなく、どんな訳本でも原文から伝わるものがあるということ)。
また「Forget the lip」も繰り返し登場するフレーズで、最初は「アンブシュアのことを考えないなんて無理」だと思いました。しかし説明を読みながら繰り返し練習するなかで、これまでは正しいアンブシュアで吹くべきだということを意識しすぎていたのではないかと思うに至りました。正しいアンブシュアを作ろうとするよりも、いい音がうまく出たときのアンブシュアが、今の自分にとっての最適なアンブシュアであり、それを再現できるように繰り返し練習することのほうが大事なのではないか、というのが現時点での自分なりの理解です。こういう考え方が間違っていないのであれば、「Forget the lip」というのも納得できますし、練習するときの気持ちの持ちようがいくらか楽になります。
ところが昨年の暮れに Mac mini を購入して 2018 年型 MacBook Pro を引退させたことに伴って、macOS が Sequoia (Version 15.3)にアップデートしたところ、HHKB の配列カスタマイズ用アプリが動かなくなりました。Web で確認したところ、新しい OS に対応するアップデートの予定は無いとのことで、大きな問題はないものの、どうしたものかと思っていました。
ここで左右分割型のキーボードの存在を知りました。以前から TRON のキーボードや Microsoft の Ergonomic Keyboard などのように、人間工学を考慮したキーボードがあることは知っていましたが、あんなバカでかいキーボード置けるかよ、と思っていました。ところが、いろいろな方々が自作されている左右分割型キーボードはもっとコンパクトです。これはちょっと可能性があるんじゃないか?と思わされてしまいます。
ところで、このキットは英語配列なのですが、ここで扱っているキーボードキットの多くは英語配列が前提となっており、日本語配列を前提にすると選択肢がかなり限られるとの事でした。遊舎工房に来た時点では正直そこまでは考えていませんでしたが、かつて Mac を使い始めた当時は英語配列でしたので、まあ大きな問題はないだろうと思いました。
組立作業そのものは、説明書や、YouTube で公開されているガイド動画を参考にすれば特に難しいことはないのですが、私が買ったキットではキースイッチを差し込む四角い穴の精度がイマイチで少々苦労しました。組み上げてから PC に繋いで試してみたら、ストロークの途中での引っかかりが若干キツくて、たまに文字が入力されないというキーがいくつかありました。
さらに、このキットは英語配列なので Windows での日本語入力切替キーがありません(Mac では昔から cmd + space なので問題なし)。Windows で英語配列の場合は Alt + [`] で切り替えられるのですが、このキーボードでは [`] が右上隅にあるので、切り替え時にいちいち左手薬指 + 右手小指(または薬指)という操作が発生して面倒です。
当初は右 space の右隣(日本語配列の入力切替キーと同じ場所)のキーが「Alt + [`]」となるようなマクロを設定しました。これで日本語配列と同様に使えるようになりましたが、後述のような外出先での使用を考えると、英語配列本来の方法に慣れたほうが良さそうかなと判断し、右 space の隣を Alt に設定して、右手の親指と薬指で Alt + [`] を打てるようにしました。キートップのセットの中に幅広の Alt キーがなかったので、見た目的にはナニですが、操作上は特に問題ありません。
ところで、英語配列のキーボードを使うためには OS 側の設定でもキーボード配列を英語に切り替える必要があります。Mac 側は全く問題ないのですが、Windows のノート PC は外出先でも使うため、物理的なキーボードは日本語配列なのに英語配列で使うことになります。概ね問題なく入力はできるのですが、外出先である程度まとまった量の文章入力が想定される場合には、特殊記号などの配置が違うのはやはり困ります。
かといって外出のたびに OS の設定を切り替えて再起動というのも面倒です(しかも Windows ではキーボード配列を設定する方法が分かりにくい)。そこでノート PC とともに持っていける英語配列のキーボードを探しました。
ところが、持ち運び前提のコンパクトなキーボードとなると逆に日本語配列のものが大半です。タブレットに組み合わせるような小さいものでは英語配列のものもいくつかありましたが、目の前にあるノート PC にソコソコ打ちやすいキーボードがあるのに、それよりも貧相でペチペチなキーボードを繋ぐのも、なんだかバカバカしい感じがします。そう考えると、ノート PC にキーボードが付いているのに、あえて外付けのキーボードを持参するのであれば、PC 本体のキーボードよりもタッチが良いものを選んだほうが良いのではないか?という方向になりました。
また、最初に手をホームポジションに置く(人差し指を F と J に合わせる)という動作を丁寧にやらないと、一体型のキーボードよりもミスタイプが増えます。特に私の場合、もともと右手の動作が雑で、特に薬指、小指の範囲でのミスタイプ(前述の enter や backspaceなど)が多いので、以前よりも右手を丁寧に使うこと(例えば読点を必ず中指で、句点を必ず薬指で打つ、など)を意識するようにしています。
なお全面的に修正/書き直しをするにあたり、下記の参考資料以外にも様々な Web サイトや書籍にあたったり、あらためてスコアをあちこち読んだりしたので、いろいろ勉強になって良かったと思います。特に解説にも書いた「全てのお楽しみはホルンから始まる」というのは今回初めて気付いたことでした。ちょっと流行らせたいと思っています。
それでも吹奏楽団の本番は何とかしのいだ(というか相当サボった)のですが、オーケストラの本番を 2 週間後に控えたところで急に悪化して、ロングトーンが持続できなかったり、大して高くもない音を出せないような状況になりました。こんな状況でオケの練習に行っても意味が無いと思って、とりあえず直近の練習は欠席し、今さらエキストラなんか頼めないよなぁ、などと考えながら Web で少々調べたところ、どうもフォーカルジストニアという症状があるらしく、これに関連して音楽家向けの鍼治療があることを知りました。
ハチドリ電力のことをどこで知ったのか、今となっては全く思い出せませんが、再生可能エネルギーによる電力を販売する会社のひとつとして、随分前から知ってはいました。あらためて Web サイトを見たところ、電気料金が現在に比べて安くなるかどうかは正直分かりませんでした(今後も比較のしようがありません)が、支払った電気料金の 1% が再生可能エネルギーに再投資されるという仕組みに魅力を感じて、他社とほとんど比較せずに即契約しました。
もしかしたら、時間をかけて他社と比較したら、もっと安価な再生可能エネルギーが見つかるかも知れませんが、もし見つかったとしても差額はハチドリの涙ほどだと思いますので、後悔はしないだろうと思います。もし後悔することがあるとしたら、ハチドリ電力の Web サイトで説明されている内容に致命的な嘘が見つかった場合くらいですかね。