沢野智子先生の Euphonium solo レッスン受講

ドイツでコレペティートルとして活躍しておられる沢野智子先生が、一時帰国中にレッスンをして下さるというので、Euphonium solo のレッスンをお願いした。

結果から先に言うと、とても勉強になったし、これから音楽を続けていくうえで大事な発見がいろいろあって、とても有意義な時間になった。

自分は別にソロ活動をしている訳でもないし、コンクールなどに出る予定もないのだが、たまたま Facebook でレッスン受付のお知らせを見て、こんな機会はそうそう無いぞと思って即連絡 (^_^) 。今日レッスンを受けてきた。
場所は先生の指定で、池袋西口にあるグランドピアノ付きのスタジオ。ここの使用料が1時間単位なので、スタジオを2時間借り、最初の30分はウォームアップに使わせていただいて、先生には90分間のレッスンをお願いした。

沢野先生は Steven Mead 先生の CD でピアノを弾いておられるので、私は以前から一方的に知っているがもちろん面識はないし、そのような方に伴奏していただけるなんて夢のような話。しかも、少々狭いが立派なグランドピアノが置いてあるスタジオで、部屋に入った時点で完全に舞い上がっちゃってる訳だが、ウォームアップしながら気持ちの面ではむしろクールダウンさせて、ちょうどいい頃合いで先生登場。

最初に、自己紹介がてら、これまでの活動やレッスンをお願いした理由などを話した上で、今日のレッスンの進め方を相談した。初対面で一回限りのレッスンなので、こういう話にある程度時間を割くことが大事で、時間を長めにお願いしてて良かった、と後から思った。

相談の結果、練習に使ったのは Melodious Etudes の No.7。最初は自分なりに抑揚をつけているつもりでも平板な演奏。この、自分で思っているほど抑揚が付いてない、ということを直接フィードバックいただけるのがとても大事(凹むけどな)。

その後に先生のアドバイスをいただきながら、曲の流れをふまえて、音量(というかエネルギーのかけ方?)やテンポ、間合いの取り方などに変化をつけていく。意外だったのは、結果として演奏が良くなるだけでなく、とても吹きやすくなったということ。音楽として自然な流れが作れれば、息の流れも自然になるということかもしれない。

次に演奏したのは「星めぐりの歌」(宮沢賢治作曲/加藤大輝編曲で、小久保まいさんの CD に収録されているもの)。Melodious Etudes で詳細かつ具体的にアドバイスをいただいたので、残り時間が少なくなっていて、こちらは2回しかできなかったが、1回目と2回目との間でいくつか具体的なアドバイスをいただけて、2回目は1回目よりも自分自身が演奏を楽しむことができた。

ちょっと不覚だったのは、ドラマティックな伴奏に感動して冷静さを欠いた結果、ミストーンを連発したこと。先生からは「ミストーンとかっていうのは、考えなくていいんです」「それに優る音楽があれば、関係ないんですよ」とは言われたものの、やっぱり悔しい訳です。まだまだ勉強です。

今回レッスンを受けさせていただくにあたって、事前に先生からは「堅苦しく考えず、アンサンブルを楽しむつもりでやりましょう」というメッセージをいただいていたが、伴奏の間合いとかノリを感じながら自分の演奏が変わっていくのを楽しめたので、よかったと思う(特に「星めぐりの歌」の2回目)。

本当は自分の演奏が伴奏にも影響を与えるようになれば、もっと楽しくなると思うが、今日は自分が影響を受けっぱなしで、先生のような方を相手に双方向のアンサンブルができるようになるのは、もうちょっと先かなと。しかし、そういう楽しさを改めて感じることができたことも含めて、今回は得難い経験をさせていただけたと思う。

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