安東京平先生の Euphonium レッスン受講(たぶん通算 6 回目かな?)

新型コロナウイルスのパンデミックによる最初の緊急事態宣言のときに、4 ヶ月ほど楽器を全く吹かない期間ができた影響で、吹き方がすっかりおかしくなってしまいました。

最初は唇の両脇から息が漏れるのがとても気になって、ああこれは単純に口の周りの筋肉が落ちたかなと思っていましたが、何度か合奏をやっていくうちに、コロナ前なら何も考えずに吹けていたような簡単なフレーズでミスしたり、大したことのない音域で倍音を外したりすることが多くて、かなり全体的に奏法を忘れてしまったか、バランスが大きく崩れてしまったなと思いました。どの楽器でも(Euphonium、Baritone、Trombone)同じようにダメなので、楽器のせいでないことは明らかでした。

これまでいろいろ対策を考えながら、いくつかの本番を何とかしのいで来ましたが、一向に好転しないので、仕事の方も含めてスケジュールが一段落したところで、安東京平先生にレッスンをお願いしました。

 

(写真はイメージです)

 

レッスンの最初にこれまでの状況を一通り説明した上で、楽器を吹いて奏法をチェックしてもらったところ、いろいろな筋肉が落ちていることと、逆に首の周りや胸のあたりに余計な力が入りすぎていることを指摘されました。

筋肉が落ちていることは予想通りだったのですが、余計な力が入りすぎていることに関しては自覚がありませんでした。先生の見立てでは、これまでは口の周りで適当にごまかしてた部分が、筋力が落ちたためにごまかせなくなり、それを無理に修正しようとして無意識のうちに余計な力が入るようになってしまったのではないか、ということでした。ここまでで今後の奏法改善に関する方向性が概ね決まりました。

  • コロナ前の吹き方を忘れたということは、コロナ前にあったと思われる変な癖も忘れたと考えて、良い機会だととらえ、息の流れを作り直す。
  • 落ちた筋力を鍛えることを目指すよりも、筋肉が落ちた状態でスムースに吹けるようになることを目指す。

 

(写真はイメージです)

 

レッスンの中でいろいろ試行しながら相談し、次のような練習をしばらく試してみることになりました(以下は私の現状に対していただいたアドバイスなので、他の方々に役立つとは限りません)。

  • 楽器の抵抗感を上回る圧力で吹き込まないようにする。目安としては、音を鳴らさずに息だけを吹き込んだときの音に、高めの風切り音が含まれていたときは、息の圧力が楽器の抵抗感を上回っていると思われる。
  • ウォームアップのときに、これから吹こうとする楽器で出す音をイメージしながら息を吐く練習をすると良いかもしれない。そのときに前述の抵抗感を確認しながら、音を出す練習と息を吐く練習とを交互に繰り返す。
  • 楽器がないときは、4 拍くらいかけて息をゆっくり吸って、息をゆっくり一定の圧力で吐く練習をする。そのときに胸から上の力を抜き、息の圧力はアパーチュアと腹筋だけでコントロールする。
  • これは膨らました風船がしぼんでいくイメージ。風船がしぼんでいくときに、風船に力をかけて潰そうとするのではなく、しぼむ速さは口の開け閉めだけで調節する(これがアパーチュアに相当)。
  • マウスピースに頼らずに安定した buzzing ができるように練習する(リムのみの使用は可)。このとき、アンブシュアを変えずに安定して鳴らせる音域を少しずつ広げられるように練習する。
  • 楽器を鳴らすときと、buzzing するとき、声で歌うとき、単に息を吐くときとの間で、息の出方(そのときの体の使い方)が一致することを目指す。

レッスン前は、どちらかというと筋力を鍛える方向を目指すべきかと考えていたので、ある意味で真逆になったのは意外でしたし、行動に移す前に先生に見てもらって良かったと思いました。

もともとオーバーブロウ(やたらと息を吹き込む割には効率よく音量が上がらない)になりがちな癖もあったので、この方向で練習を続けていけば、そのような癖も軽減されるかもしれません。

しばらく時間はかかりますが、何とか立て直していきたいと思います。




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