無観客試合

ようやくイングランドのプレミアリーグが再開され、今日までに 2 試合を見たところですが、やはり無観客試合というシチュエーションには、やはり戸惑いを感じました。

特に私が応援している Newcastle United はホームゲームでの観客の盛り上がりが最高なので、あの歓声が全く聞こえない中で試合が行われているのは本当に奇妙です。再開初戦では 3 点、2 戦目でも 1 点のゴールがありましたが、観客がいないので、ゴールを決めた選手がサポーターの方に走っていって喜びを分かち合うというシーンもありません。

ハーフタイムは騒がしいスタジアムに Blaydon Races が流れて、あーまた現地に観に行きたいなぁ、と思いながら DAZN の画面を見ていた訳ですが、そういう感じもあまりしなくなりました。

とはいえネガティブな面だけではなく、無観客試合ならではの面白さもありました。いつもなら歓声にかき消されて全く聞こえないピッチ上の選手の声や、監督かコーチから発せられたと思われる指示(というか叫びに近いのも多くて何を言ってるのか全くわからない)が聞こえたりして、これはこれで新鮮でした。

まあ当分はこのような状況が続くと思いますので、時間とともに徐々に慣れていくよりないでしょうね。無観客とはいえ、やはりサッカーを見られるのは嬉しいので、このような環境変化にも対応していきたいと思います。今週末は SC 相模原の試合もありますし。

MacBook Pro 用 Dock 導入(j5create JCD543)

外出先や出張などでも使う MacBook Pro を事務所で使う際に、USB HUB を介して外部モニターやキーボードなどを繋いでいましたが、USB ポートが横にあるのでケーブルの取り回しが煩雑になっていましたし、ケーブルやコネクタに無理な力がかかってしまう懸念がありました。

そこでケーブル類が全て背面方向に出る形の Dock として、j5create JCD543 を購入しました。昔からの Mac ユーザーとしては PowerBook Duo の Mini Dock と似たような感覚です。

現状は左から順に、外部モニター 1 台(古いやつなので D-Sub)、キーボード/マウス、Web カメラ、ヘッドセット、電源アダプターを繋いであります。

この製品は別に MacBook Pro 専用という訳ではなく、USB-C ポートがある薄型ノート PC なら概ねどこの機種でも使えるものなので、横幅がぴったり揃っている訳ではありません(実は同じ幅だろうと勝手に期待して買いました)。

今のところ何の不具合もなく快適に使っていますが、一点だけちょっと引っかかっているのは、ドライバーのインストールが必要だったことです。しかも環境設定で、画面のレコーディングを許可しないと、外部モニターが認識されないんですね。

これを許可するのは何となく気持ち悪いのですがやむを得ません。恐らく、この製品は外部モニターを 3 台接続できる機能があるので、それを実現するためのドライバーなのだと思いますが、私のように 1 台しか繋がないなら、ドライバーなしでも 1 台は繋がるという選択肢もあると良いなと思いました。

ちなみに外出先などで使用している、同じ j5create の JCD384 は、ドライバー不要で外部モニター(HDMI および D-Sub)に出力できます。

車の室内臭がようやく解消した(たぶん)

ずいぶん前から車の室内がカビ臭い感じで辟易していたのですが、ようやく解消のメドが立ちました。

当初は原因がなかなか分からず、いろいろな脱臭剤などを試したのですが、どうやらエアコンが原因らしいということが分かったのが一年くらい前だったかと思います。今の車に乗り始めて 11 年目になりますが、ここまで長く同じ車を所有していたことがなかったため、このような経年劣化に関する問題をあまり知らなかったことも、原因にたどり着くのが遅れた原因のような気がします。

エアコンのエバポレーターにカビがはえているのが原因らしいのでディーラーに相談したところ、この車種(プジョー 207)はエバポレーターがかなり奥の方に取り付けられているので作業できないとのこと。某大手カー用品店にも電話で聞いてみましたが、車種を伝えたところで門前払いとなりました(車種が問題だったのか、輸入車だからできないと言われたのかは忘れました)。

どうしようかと思っていたら、輸入車のエバポレーター洗浄をやってる会社をたまたまネットで見つけました。電話して聞いてみたところ対応可能とのこと。輸入車の中でもプジョーは特に面倒らしいのですが、作業実績があるとのことでした。

本来は出張作業で対応してもらえるのですが、うちの駐車場は狭くて作業スペースがないと思われたので、本店にお邪魔して作業してもらうことにしました。

作業を予約してから作業当日までの間にエアコンフィルターを購入。正規品(Bosch 製)だと 7 千円以上するようですが、Amazon で見つけた互換品で 3,858 円(送料込み)。

作業は 2 時間程度で無事完了しました(他の車種なら 1.5 時間くらいらしい)。作業中の写真は撮りませんでしたが、助手席側から潜り込んで、薬剤を使って高圧洗浄したようです。

帰り道の運転中は従来のカビ臭さを感じなかったので、おそらく問題が解消したものと思います。

まだ確信を持てていないのは、当日の運転中はまだ薬剤のものと思われる臭いが若干残っていたからで、次に運転したときに臭いがなければ、無事解消と言えるかなと思います。

読書メモ『新型コロナウイルスの真実』(岩田健太郎)

著者の岩田先生が本書のタイトルにどのような意味を込められたのかは分かりませんが、本書に新型コロナウイルスの真実がバッチリ書いてある訳ではありません(書けるわけがありません)。ですから個人的には、ちょっとタイトルに胡散臭さを感じ、最初は買うつもりがありませんでした。

しかし twitter で本書の内容に言及された投稿があったので(具体的にどのような投稿だったかは忘れました)、あらためて買って読んでみたところ、新型コロナウイルスの真実を知るために必要な知識や考え方などが書かれていることが分かりました。

本書の構成は次のようになっています。

  • 第一章 「コロナウイルス」って何ですか?
  • 第二章 「あなたができる感染症対策のイロハ
  • 第三章 ダイヤモンド・プリンセス号で起こっていたこと
  • 第四章 新型コロナウイルスで日本社会は変わるか
  • 第五章 どんな感染症にも向き合える心構えとは

第一章と第二章は、新型コロナウイルスやその感染症対策、さらにはその前提として必要な感染症全般に関する基礎知識が、専門外の人にも分かるように解説されています。

最近は新型コロナウイルスの流行状況や対策方法に関する情報が Web やマスコミなどから大量に流れてきますし、対策方法や政府などの施策に関する議論や論争もあちこちで行われていますが、本書の内容を知っている人と知らない人とでは、情報の受け取り方も変わるでしょうし、議論も噛み合わないのではないかと思います。

例えば、日本でもっと PCR 検査を増やすべきだという主張が多く見られます。そのような主張をしておられる方々が、本書に書かれているような基礎知識を持ち合わせているかどうかは、かなり疑問です(ということも本書を読んで分かりました)。

少なくともマスコミで新型コロナウイルスに関する記事を書いたりテレビで話したりするような人は、少なくとも本書の第二章までは読むか、これらの範囲に相当する知識を身に着けていただきたいと思います。もし「岩田先生の話だけを鵜呑みにするのもいかがなものか?」と思われるのであれば、他の専門家が書いた本を並行して読まれればいいと思います。それで少なくとも話の前提が変わるはずです。

ただし、この本は 3 月中旬までに書かれた本なので、新型コロナウイルスに関しては、これ以降に分かったことが反映されていません。この点には注意して読む必要がありますし、4 月以降に判明したことは読者自身の責任で知識をアップデートすべきであろうと思います。

また第三章では、集団感染の現場となったダイヤモンド・プリンセス号で岩田先生自身が見た状況をもとに、感染管理のためにすべきこと、やってはいけないことが書かれています。なお、ここでは岩田先生が船に入って 2 時間くらいで追い出された経緯が書かれていますが、簡単にまとめると次のような状況だったそうです。

  1. 厚生労働省の官僚からは、DMAT の○○先生の下で働け、感染管理はやるな、と言われて船内に入った
  2. 船内に入ったら、その○○先生からは「そんな話は聞いてない」と言われて DMAT のトップの先生を紹介された
  3. DMAT のトップの先生に会ったら、感染管理をやってくれ、好きなことを全部やっていい、と言われた
  4. そこで本気で現状の問題点を指摘しだしたら、出て行けと言われた(誰からの指示なのかは不明)

以上はあくまでも岩田先生の側から見た経緯ですので、厚生労働省側に取材したら別の事情が分かるかもしれませんが(そんな取材ができるとも思えませんが)、いずれにしても、いかに情報共有ができていなかったか、指揮系統が混乱していたかが想像できます。緊急事態対応のケーススタディにも使えそうな事例のように思えました。

第四章、第五章は我々が今後どうすべきかを考えていくための内容と言えます。本書に答えが書かれているわけではなく、読者自身が自分で考えるための道標やヒントといった感じです。

世間には「答え」を手っ取り早く知りたがる方々が一定程度おられますが、本書はそういう「答え」を求める方々を突っぱねるような書き方になっていると思います。そもそも、誰も経験したことのない新興感染症のパンデミックを乗り越えるための答えが、本を読んだりセミナーを聞いたりするだけで手に入るわけがありません。ひとりひとりが知識や情報を集めながら考えていくしかないんです。そういう姿勢に共感したという意味でも、読んでよかったと思えた本でした。

【書籍情報】

岩田健太郎(2020)『新型コロナウイルスの真実』KK ベストセラーズ

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Adam Frey 先生の Master Class と Focus Class 受講

昨晩は International Euphonium Tuba Festival 2020 の最終日でしたが、昼間に行われた外囿祥一郎先生のスペシャルクラスには所用のため参加できず、日本時間で深夜 0:00 から行われた Adam Frey 先生の Master Class を聴講しました。

Adam 先生のレッスンで面白かったのは、Audacity を使って自分自身や受講者の演奏を録音し、その波形を説明に使っていたことでした。

上の画像は Adam 先生自身が演奏した音の波形ですが、このときはこの画像を使って音が減衰する様子を説明していました。受講者の演奏では音の終わり方がブツっと切れるような感じになっていたのですが、そのような違いが目で見て分かるように示すというのが新鮮でした。

このような方法を使うことには賛否両論あるかもしれませんが、アコースティックな楽器のレッスンにおける IT の使い方として面白いと思いました。

続いて深夜 2:00 からは Focus Class で、2 つのセッションがありましたが、私は Adam Frey、James Gourlay、Aaron Tindall という 3 人の講師による「Instrument Doubling」というセッションを選んで受講しました。これは複数の楽器を掛け持ちすることに関する議論で、3 人とも Euphonium と Tuba との両方を、また Adam 先生に関しては Bass Trumpet や Tenor Horn なども含めて演奏してきた経験をもとに、様々な議論がありました。

受講者にはプロを目指している方も多かったと思われるので、複数の楽器ができたほうが将来のキャリアに有利かどうかという観点もあり、自分には関係ないものの興味深い話題でした。

私から Trombone と Euphonium との間でスムースに切り替えるコツはあるかと質問させていただいたところ、できればマウスピースのリムを同じものに揃えることと、リムが同じだとしても音のコンセプトが全く違うことをしっかり意識すること、という回答がありました。いずれも私自身が既に実践している事ではありましたが、プロの方々から同じ見解をいただけたことで自分の実践が裏付けられ、確信が深まって良かったと思います。

今日でイベントの全日程を終了しました。深夜ということもあって、参加できたセッションも限定的でしたが、ここでしか得られなかったと思われるものも多く、私にとっては実りの多いイベントだったと思います。

なお、今回は特別に日本人向けに、日本で参加しやすい時間帯の、日本語字幕や通訳付きのプログラムも用意されたのですが、そちらの方は三浦徹先生のセッションしか参加できませんでした。逆に、米国時間で行われたセッションでは、私が参加したセッションにおいて日本人と思われる名前の参加者はほとんどいませんでした(たまに 1 〜 2 名見た程度)。今回は日本からも 30 人くらい参加されたというような話を聞きましたが、多くの方々は日本人向けプログラムに集中されたのかもしれません。もしくは、深夜のプログラムに関しては後で YouTube にアップロードされるのを見れば十分と思われたのかもしれません。個人的には、こういう場に積極的に参加する日本人がもっと増えると良いなぁと思うのですが、当分はまだ難しいですかね……。

Happy Hacking Keyboard is Back!

事情によりしばらく里子に出されていた Happy Hacking Keyboard が戻ってきたので、早速仕事環境に組み込みました。

事務所では Mac 2 台を並べて置いて、その間に LCD モニターを置いていますが、本体のキーボードを使う都合上、Mac を中央に向けて斜めに置き、本体のモニターをメイン、外部モニターをサブとして使っていました。今回キーボードが加わって、外部モニターとキーボードを直線上に配置できるようになったので、外部モニターをメインに使うことにして Mac を脇に寄せました。左側の空きスペースには必要に応じてもう一台の MacBook Pro を置きます。

いま実質的にメイン機になっているのは、紆余曲折の末、2012 年モデルの MacBook Pro ですが、HDD を SSD に換装して以来、テキスト入力や Office 系アプリケーションに関しては全くストレスを感じずに使えますし、Zoom 会議にも問題なく使えることが分かったので、事務所ではメイン機としての地位を取り戻しました。

また、一部の公的機関関係のシステムが Windows でしか使えないのと、お客様にお送りする資料を Windows 環境でテストしたいことがあるので、BootCamp で Windows 10 も使えるようにしてあります。

もう一台の MacBook Pro (2017 年モデル)は主に外出先や出張で使うほか、画像や動画の編集にはこちらを使います。実は 2012 年モデルの方でも GIMP での画像編集くらいはできるのですが、ディスプレイの解像度が高いマシンの方が有利なので、画像編集を行うときには左側に 2017 年モデルを置きます。

やっぱり自分に合ったキーボードを使うと、タイプミスが減りますし、キーの感触が気持ちいいので快適です。外部モニターをちょっと高めの位置に置いて、視線も上げることができたのも良いと思います。

ますます言い訳できない環境が整ってきたところで、さっさと仕事しようと思います。

Jason Casanova 先生のフレージング講座メモ

昨晩は International Euphonium Tuba Festival 2020 の中で Jason Casanova 先生による「Phrasing and Expressive Playing」講座を選んで受講してみました。

まず前半の 30 分は、事前に収録されたレクチャー動画を YouTube で視聴し、そのあとで Zoom での質疑応答に移りました。

レクチャー動画ではまず「Merriam-Webster(有名な英語辞書)で “phrase” がどう説明されているか」という、とても基本的なところから始まりました(phrase には名詞と動詞の両方の意味がありますが、ここでは動詞の方)。

次に、「Hey Mom, could I please borrow 20 Dolores to go to the mall?」と言うときに、どの単語を強調したらママのリアクションがどのように変わるか、というたとえ話を使って、フレージングの意味や重要性を説明してくださいました。ユニークでとても分かりやすい説明でした。

このような基礎の説明に続いて、Joannes Rochut の Melodious Etudes から No. 4 を題材にして、フレージングを 4 通りくらい変えて実演して下さいました。これに関しては「どれが正解という事はない」と強調されていましたが、フレージングを変えることでいかに印象が変わるのかが、とても分かりやすい実演でした。

Melodious Etudes は自分自身も取り組んでいた時期がありましたが、先日は三浦徹先生も米国留学中に Melodious Etudes に出会ったという話をされていましたし、やはり誰もが取り組む教則本なんだな、ということを再認識したので、近いうちにあらためて引っ張り出してやってみたいと思います。沢野先生の伴奏音源も持ってることだし。

三浦徹先生からあらためて刺激をいただいた

連日 International Euphonium Tuba Festival 2020 に参加して寝不足な日々が続いております。もちろん全てを聴講している訳ではないのですが、面白そうなセッションが深夜 2 時とか 3 時からというのが多いので、なかなか辛いものがあります。

しかしながら日本人向けに早めの時間帯のプログラムも一部用意されており、昨日は 18:00 からの安東京平先生のマスタークラスの後、21:00 から三浦徹先生を迎えての Legends Talk セッションがありました(内容も全て日本語)。

日本の Euphonium 奏者の道を開拓してこられたと言っても過言ではない三浦先生が、米国留学などを通じてどのように学んでこられたのか、ご本人からお伺いできたのは大変貴重な機会であったと思います。

セッションの最後の方では、Zoom 越しではありますが、短時間ながら直接お話させていただくこともでき、大変光栄でした(実は中学生の時に一度だけ会話させていただく機会があったので、これが二度目でした)。Euphonium を長く続ける秘訣について質問をさせていただき、貴重な示唆をいただくと同時に、大変刺激を受け、自分自身も決意を新たにしました。

管楽器のオンラインレッスンは意外とアリかもしれないと思った

今日は International Euphonium Tuba Festival 2020安東京平先生のマスタークラスを聴講しました。Zoom 越しで音色もずいぶん変わると思いますので、私自身はオンラインでのレッスンには懐疑的だったのですが、昨日の David Childs と、今日の安東京平先生のレッスンを聴講してみて、これはこれで意外とアリだなと思いました。

受講者は恐らくスマートフォンなどで参加されていると思いますので、音量の調節があまりうまくいってなかったり、音が割れたりすることも多いのですが、ちゃんと楽器が鳴ってる時と鳴ってないときの違いや、イントネーションの良し悪しなどは意外とはっきり分かりました。他の方の音に関してこういう言い方もナニなのですが、今回聴講してみて、自分の音がどのように先生に届くかが何となく想像できたので、マイク越し Zoom 越しでも、自分のまずいところはちゃんと指摘してもらえそうな感じがしました。

今のところレッスンなど受講する予定はありませんが、今後そのような必要性が生じたときには、有効な選択肢として考えたいと思います。

Euphonium Legends Talk

昨晩(というか早朝)3 時から、現在開催中の International Euphonium Tuba Festival 2020 のプログラムの一つとして開催された、Brian Bowman 博士、Robert Childs 博士、そして三浦徹先生という 3 人による Legends Talk を視聴しました。最高でした。

肖像権などいろいろあると思いますので、スクリーンショットの掲載は自粛しますが、私が中学生の時に Euphonium を初めたときには既に日本を代表する奏者として活躍しておられた 3 人が Zoom で一堂に会するという現場に、ネット経由とはいえ立ち会うことができました。本当に得難い経験をさせていただきました。

皆さんそれぞれご自分の経験や当時の音楽界の状況などを語ってくださいました。特に三浦先生が、日本の音楽大学に Euphonium の先生がいない時代に、三浦先生が Raymond G. Young のレコードを聴いて(よくそんなレコードが日本にあったなと思いましたが)感動し、秋山和慶先生に紹介状を書いてもらってアメリカに留学したという経緯を語ってくださったのが印象的でした。

こういう方々の活躍のおかげで現在の自分が音楽を楽しむ環境ができているという、先人のありがたさを再認識できた、貴重な時間でもありました。

読書メモ『学校では教えない 「社会人のための現代史 」池上彰教授の東工大講義 国際篇』(池上彰)

私は中学、高校とも社会科では日本史を選択したので、世界史を網羅的に勉強した事がありません。また日本史にしても、縄文時代あたりから順にやって、確か太平洋戦争あたりで年度末を迎えて時間切れになったため、日本史に関しても現代史はほとんど勉強していません。

本当はそういう欠落した部分を自分で勉強すべきなのでしょうが、いいかげん大人になったというのに、そのような勉強を怠ってきました。

この本はそのように知識が欠落していた範囲の一部を、非常に効率よく埋めてくれました。また、説明の分かりやすさには定評のある池上彰の文章のおかげで、短時間で通読できました。

短時間で世界の現代史を概観できた結果、読後感として最も大きかったのは、「自分は今までこんなことも知らなかったのか」ということでした。例えばベトナム戦争の経緯は大雑把に知っていましたが、カンボジアとの関係は知りませんでした。天安門事件は知っていましたが、それが発生した背景や、その後の中国で何が起きたか、などは詳しく知りませんでした。こういう知識を持っているのといないのとでは、ニュースを読んだときの認識が大きく異なるはずで、なんで今までこんなことも学ばなかったのか、と後悔しましたが、今さらながらこの本のおかげで学べて良かったと思います。

また、この本を読んだ後に強く感じたのは、欧米諸国の身勝手さです。中東情勢が混乱している原因の一つは、イギリスとフランスがシリアあたりの国境を適当に引いたことですし、その後もアメリカ、ロシア(ソビエト)が自国にとって都合のいい勢力にテコ入れした結果、紛争が激化したり、政府が崩壊したり、テロが多発したりしています。こんな身勝手な話はないでしょう。もちろん、それを理由に IS の行為を正当化するつもりはありませんが、いま世界で起きていることを理解する際には、これらの経緯を知った上で、背景も含めて理解しなければならないということを再認識しました。

もちろん、この本に書いてあることだけが全てではないと思いますので、この本で知ったことを足がかりとして、さらに勉強していかなければならないと、あらためて思いました。

なおこの本には、様々な戦争が始まった原因、戦争の成り行き、戦後処理に関する説明が多数含まれていますが、戦後処理が欧米諸国の思惑通りにうまくいった事例が一つもありません。これらに比べると GHQ による日本の戦後処理は、100 点満点とは言えないにしても、奇跡的にうまくいったのではないかと思えます。もしかしたら、日本の戦後処理がうまくできたから、他の国に対してもうまくいくと楽観的になった結果が、これらの惨憺たる現状なのかも知れません。

(かなり前に読んで別のところにメモしてあったものを再録しました。)

 

【書籍情報】

池上彰(2015)『学校では教えない 「社会人のための現代史 」池上彰教授の東工大講義 国際篇』 文春文庫

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